金属加工器具について
制御盤の筐体を作るためには、様々な機械や道具が必要です。
前回は装置・機械をご紹介しましたが、今回は、筐体の作製するために必要な器具について、ご紹介します。
製缶の工程では、スイッチやランプなど、様々なものを取り付けるため、筐体の扉部分や内部を開口したり、大きな穴をあけなければなりません。
また、ハンダ付けなどの細かい作業をする際に固定する器具や、機械を取り付けるためのビス穴をあけたりもします。
この際に、これらの金属加工器具が活躍します。
ドリル
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材料に穴をあけるための切削工具の一つです。
ビット(工具の先につける様々な形状の削る物)を回転させたり往復運動させて、材料を削り、穴をあけます。
ビットを付け替えることで、様々な径の穴あけが可能です。
※ドリルの刃は多種多様です
ホールソー
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ホールソーとは円状になった刃のようなものを言い、電動ドリルの先に取り付けて使用します。
ビットの為ホールソー単体では使用できません。
円柱形の下部が刃(ノコギリ状)になっているので、ドリルで回すと穴の外周部のみを削り取り、最大100㎜程度までの穴を開けることができます。
また、切り抜かれた材料は円柱形となっているので、そのまま使用もできます。
ノックアウトパンチより比較的安価で入手可能ですが、対象物を削りながら穴をあけるため、バリ(ささくれ)ができやすかったり、音や反動が激しいため、作業技術を必要とする場合があります。
ノックアウトパンチ
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油圧の力を利用して、ドリルより大きめの角型や丸型の穴を開ける油圧工具です。
最大で、120㎜程度までの規格があり、主に鉄板などの薄めのものに使用します。
使用方法は、まず、材料にあらかじめドリルで軸が通る穴を開けてから、軸を穴に通して選択した「刃」を取り付け、油圧をかけることで、材料を上下から挟み切ります。
油圧の力を利用するため、バリも少なく、比較的楽に穴をあけることができますが、ホールソーに比べて、全体的に高額になる場合があります。
ジグソー
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ジグソーとは工具の先端についたノコギリ刃が往復運動をすることで対象物をカットする電動工具です。
使い方によっては、直線や曲線など自由に材料をカットすることができます。
木材ならば厚さ60mm位まで、金属ならば5mm位までカットすることが可能です。(ただし、木材用と金属用で刃の種類が異なるので注意!)
手で切るよりもはるかに楽でキレイにカットすることができます。
万力
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さまざまな加工をするにあたり、材料の固定具として使用する器具です。
対象物を2つの口金の間に挟み固定します。
万力のサイズや形状によってその使用範囲はさまざまですが、一般的には、小型工作物の細工、やすりがけ、切断、たがね(金工用のノミ)、組み立て、溶接、仕上げなどの作業時など、さまざまな状況での固定に用います。
他にも東洋電装でも使っている器具、使っていない器具それぞれありますが、そちらの紹介はまたの機会に。