単に”ねじ“と言っても大きさや形状、ねじ山の激しさなどが全く異なり、実はいくつもの種類が存在します。
実際にねじのカタログを見てみると「六法全書か!?」と思ってしまうほど分厚いものです。
今回はそんな奥深い”ねじ”のほんの一部をご紹介致します。
このように、ねじの種類の呼び方は、業界や会社によって違う場合があります。
東洋電装の制御盤でよく使われるねじをご紹介します。
名称も東洋電装でよく呼ばれる名称でのご紹介となります。
鍋をひっくり返したような丸みのある頭をしたねじです。
緩み防止のスプリングワッシャー(ばね座金)と、傷防止のワッシャー(平座金)が初めから組み込んである便利なねじです。
座金の入れ忘れや落ちてなくしてしまう煩わしさがなくなり、作業効率を上げることが出来ます。
制御盤においては主に、振動で締め付けが緩むような箇所の取り付け時に使用されます。
配線ダクト(電線を収納するケース)やDINレール(機器を取付けるための穴の開いたレール)を盤内に取り付ける際によく使うねじです。
頭の傘の部分が広くて低く、ワッシャーの機能を兼ねています。
頭の傘の部分が低いため、配線が多い箇所では引っかかり防止に最適です。
名前の通り頭が六角形のボルトです。
ドライバーではなく、スパナやレンチを使って締め付けます。
頭部以下の全てネジが切られているボルトを全ネジと言い、ネジ先から途中までしかネジが切られていないボルトを半ネジと言います。
締め付けの強度が強いため、インバータなどの重たいものを取付ける際に使います。
筐体の外側に使われます。外観を損なわないために使われます。
手で締めることが出来る物もあるねじです。
先端が尖っており、雌ねじが切られていない対象物にも固定できるねじです。
木材や樹脂などの柔らかい素材が対象物の際によく使われます。
アイボルトは、頭が輪っか状になっているボルトで、制御盤の上面に取り付けます。
穴の部分にフックやロープを引っ掛けて吊り上げ、制御盤を移動させます。
アンカーボルトは、木材や鋼材といった構造部材、もしくは設備機器などを固定するために、コンクリートに埋め込んで使用するボルトのことです。
ケミカルアンカーボルトやメカニックアンカーボルトなどがあり、どちらも制御盤の据付時に使用します。
トルクスねじとは、ねじ頭が六角星型のものです。
ドライバー先端部が星型の特殊工具を使わなければいけない為、主に屋外設置時の制御盤のいたずら防止として使用されます。
このように多くの種類のねじをねじって、やっと1台の制御盤が出来上がるのです。
(“ねじ“だけに良い”締め“をしたかったのですが、ご愛嬌と言うことで。)